9月になって、台風が続けてやって来ました。その後は秋の気配を感じさせる風に変わったよう思います。季節が、今年も順々に巡っています。
中野塾の「受験生」たちも、ようやく「来年は受験しなければいけない」ということを実感として意識してきたようです。これからは、緊張感を持ちながら、充実した日々を過ごしてほしいと思います。
9月 | 29日(木)・30日(金) | 5週目で休みです |
10月 | 10日(月) | 祝日ですが通常授業を行います |
29日(土)・30日(日)・31日(月) | 5週目で休みです |
9月は中学生・高校生とも期末テストの月でした。生徒たちは今少々「テスト疲れ」の感じです。でも受験生たちにとってはこれからが大切です。
もちろん勉強のペースを上げていくことは必要ですが、何もむやみに勉強だけをすればそれでいい、というわけではありません。特に初めての受験になる中3生は、来春の入試の日までの長い期間、心身ともに勉強を支えていくための準備をしなければいけません。気持ちよく勉強に集中できる日々が、伸びていくための基礎になります。そして、自ら納得した上で、受験勉強を続けていくことが大事だと思います。
泉中央教室の開設時、教室の仕切りを決めるときに、「もう1つ教室を作れますが」と言われました。でも私は「日常的に自習できるスペースを作りたいので」と言って、全体の半分ほど占める今の「自習スペース」を作りました。というのは、これまでの経験から、自由に自習できる部分が必ず必要だと思っていたからです。
かつては、子どもたちが勉強しにきて授業が終わると帰る、というよくあるパターンで塾をやっていました。しかし一番の問題は、その授業の終わったあとだ、と思い始めました。つまり、授業で勉強の方法・内容を「与えられ」た後、いかにしてそれを自分のものにするかの作業が大切だ、ということです。
一般的には、その対処の仕方としては、「塾に残させ、それができるまで帰さない」とか、「宿題を大量に出して、強制的に家庭学習をさせる」などの方法が取られやすいようです。しかしそれは、一時期は効果が発揮されることはあるかもしれませんが、長い目で見るとむしろ逆効果だと思います。まずそれぞれの生徒に対する配慮に欠けていますし、なによりも自分で考え、自分の学力を作っていくという視点に欠けています。例えば、中学受験の生徒に対して一時的には効果をあげるかもしれませんが、高校受験、ましてや大学受験ともなると、そういう勉強方法では必ず行き詰まります。これは教える側にとっても気をつけなければいけないことだと思います。高校受験で無事志望校に入っても、そのあとついていけなくなってしまった、という話を時々聞きます。それはいろいろな事情はあると思いますが、そのひとつに、受験勉強のやり方に問題があったのではないかと思います。中3の数学や理科の中で、高校の勉強に直接つながっていくものがいくつかありますが、そこでの内容の理屈を確認せずに、単に暗記でのりこえてくるとそのあとが苦しくなります。積み重ねの上に発展していくのを、その手前でストップしてしまっているのです。つまり時間はかかるけど一つ一つ確認していくことの大事さを踏んでいかない限り勉強の進歩はありません。
そのすべてのスタートは「自分で考え、納得すること」からです。つまり「自習すること」から、すべての勉強が始まります。
「中野塾」としては、生徒に勉強に関してまとまった説明の時間が、現在特に必要でないと思われる場合、その生徒にとっては、静かに集中して勉強できる場所と、勉強で軽く質問できる環境があれば、それでひとまずやっていけると思います。授業時間をいろいろな制約によりうまく設定できなくても、より良い勉強環境を求めるそういう生徒たちを、ひとまず「自習生」という形として応援していけると思います。