今年もいつも通り、色とりどりの花の咲く季節がやってきました。
4月の半ばを過ぎて、一部を除いて時間割がほぼ確定してきました。
いつもとは違う新年度になりましたが、とにかくまた新たな気持ちでいっしょに臨んでいきましょう。
4月 | 29日(水・祝)・30日(木) | 5週目ですが通常授業を行います。 |
5月 | 4日(月・祝)・5日(火・祝)・6日(水・休) | 祝・休日ですが通常授業を行います |
9日(土)〜16日(土) | お休みをいただきます。※ |
ご家庭の事情等であらかじめ休まれることが分かっている場合は、お早めにご連絡ください。個人指導・2人指導の授業は、振替授業を別に設定して行っていきます。
※ 5月のお休みについて次のように振替授業を行っていきます。時間帯は同じです。
9日(土) → 5月17日(日) 11日(月) → 6月29日(月)
12日(火) → 6月30日(火) 13日(水) → 4月29日(水)
16日(土) → 5月30日(土)
この世界史的に重大な局面に、私たちは今生きています。ひとまず今は、嵐が通り過ぎるのをじっと待っているしかありません。学校がしばらく休みになり、こういう時は、周りの様子をしっかりと見ておくこと、そして何かあった時に自分はどうすればいいか、考えておくことが重要だと思います。
子供たちが家にいることが多いですが、せめて午前中は、学校にいるときに近いスケジュールを工夫しながら過ごせるといいと思います。午後は近くの公園に行ったり、昼寝したり、仕事を与えたりしていると、あるお母様から聞きました。でもおそらくそれをやっていても結構飽きてくると思います。そこで、「普段できないことをやってみる」というのも、いい機会だと思います。幸い今は、受験勉強を一生懸命やらなければならない時期ではないし、「本を読む」には絶好のタイミングでしょう。
最近、テレビ番組などにも顔を出す齊藤孝の本の「読書する人だけがたどり着ける場所」はどうでしょうか。中にいくつかの本が推薦されていますので、読書をはじめるにあったっての参考にしてもいいでしょう。
「読書の楽しみは、その本のワールドをじっくり味わうことです。いわば「味読(みどく)」することです。深い世界に触れて、それを楽しむ心が必要です。そういう心がないと、それだけの時間とエネルギーを割けないでしょう。」
いわゆる 「読書にはまる」という状態です。
私が学生の時は結構本を読んでいました。それもいろいろなジャンルの本を読みあさっている時期もありました。高3の夏休みの頃は長編小説を読んでいました。本当はそんなことをやっている場合ではなかったのですが・・・。ある時、ふと昼ご飯を食べた後に「あいつはいったいどうするんだろう」と心の中で思いました。とその時「あ、これは小説の中の話だ」ということに気が付きました。自分が主人公になって、友達の心配をしていたのです。でも「幸せな瞬間」でした。
さらに読書することは、想像力が試され、その深さが訓練されます。つまり「教養」を身につけることができます。
例えば、同じ本の中に、フランスの歴史家ミシュレの「魔女」<岩波文庫>に対して次の指摘があります。
「史実自体は人格と一見関係のないように見えます。でも、それを捉える目というものは著者の人格です。人格があって科学的な発見がある。人格があって歴史の捉え方がある。そう考えると情報にも深みが感じられるはずです。どんな情報も、誰かがそれをなしたわけでありそこに人格があります。ですから情報としての読書であっても、情報も人間の営みと一緒に理解しすればおのずと深まっていくのです。」
著者の見る目があって科学的な発見があり、その人の歴史の捉え方があります。それを支えているのが著者の人格です。その人格は、育ち方に加えたくさんの読書で身についてきたものです。つまり、本物の「教養」とは、たくさんの読書から身につくことが多いと思います。
最近は、読解力・作文力が他の教科の基礎として必要であると言われるようになり、言葉の理解力・表現力の訓練が大切であるとも言われるようになりました。成績向上のためということも確かにそうですが、読書で得られる言葉を理解する能力、そこから得られる「教養」というのは、その人の魅力的な人格を作り出し、創り上げることに影響すると私も思います。