6月は、新学年になって初めての定期考査の時期ですが、結果はいかがでしたでしょうか。これから何回かあるテストに備えてその結果を生かしてください。さて、テストが終わるといよいよ夏休みです。中野塾もその期間を利用して「夏期講習」を行います。それぞれの今の状況と、これからの希望に即した「夏期講習」にしようと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
最近、授業をやっていく中で、生徒たちの間での人間関係の「間」の取り方に少々「幼さ」を感じ、不安を覚えます。たとえば、個人指導で1対1で教えているときは素直で優しい子なのに、2・3人になると妙に友人に対して威嚇的だったり、したてに出たりして、1人のときと違う面が見えて気になります。
今は大学生として東京にいるかつての塾生が高校生のときに次のように言ったことがあります。「オレ、友達がいなかったら学校辞めてたかもしれない。友達がいたから、そいつらに会うために毎日学校に通ったんだ。」彼にとっては、友人は大切なものでした。しかし、その友人が逆に学校に行けなくなる原因になることもよくあります。現在のような形態の塾をやっていると、学校へ行けなくなった子の面倒を見ることが結構あります。その子たちがそうなったきっかけの1つは、授業や先生との関係があります。でも多くの場合は、友人とたわいもない話をしたりして持ちこたえられるのでしょう。しかし、友人関係が崩れると決定的になってしまうようです。崩れた人間関係から受ける圧迫感はその本人しかわからないものだと思います。私もそれに似た経験があるので、その気持ちは想像できます。
友人関係や親子関係に限らず、安定した人間関係は互いの信頼関係を作り、安定した精神状態を作っていきます。そしてそれが、その子が伸びてゆく基盤になると思います。しかし、大人たちはそういう状態を用意しようとすることは可能でしょうが、それを身につけていくのは彼ら自身です。安定した人間関係を作っていくために、彼らは右往左往しますが、そういう経験を多くすることによって獲得するものだと思います。私は彼らには、そのことについてあまり多くは指示しません。彼らは自分でそういうことを身を持って経験し、安定した人間関係を獲得し、自信を深め、学習面でも伸びていくのだと思います。また、そうなっていってほしいと思っています。